2021.4.1.更新
「雑談で何を話したらいいか分からない…」
「話すネタが切れて沈黙になってしまう…」
あなたは、一度でも「雑談が苦手だな」と思ったことはあるでしょうか。特に、初対面の相手は雑談が難しく感じたりするでしょうか。雑談が苦手という意識があると、初対面の相手とおたがい良い第一印象を抱けず、その後の関係が続かないこともあります。この記事では、「雑談が苦手」を克服するヒントを提供することを目的として、雑談のコツ・参考になる図書を紹介していきます。
- 記事の対象:雑談に少しでも苦手意識がある方
- 記事から得られること:雑談がしやすくなるヒント、参考になる図書
目次
1.結論:「雑談の3原則」を使う
2.理由:なぜ「雑談の3原則」が有効か
3.具体例:「雑談の3原則」を使ってみる
4.まとめ
1.結論:「雑談の3原則」を使う
雑談は、以下の3原則を踏まえると、かなり楽になります。
①相手の関心事について、感情をきく
②役回りの転換をする
③具体と抽象を意識する
1つずつ見ていきます。
①相手の関心事について、感情をきく
まず、「相手の関心毎」とは、文字通り「相手が関心がある」話題です。
相手の趣味、相手の最近の出来事、相手の好きな○○…などです。
これは、『人を動かす』(D・カーネギー)にも登場する考え方です。
人に好かれる六原則 / ⑤「関心のありかを見抜く」
(出典)人を動かす 文庫版 | D・カーネギー, 山口 博 |本 | 通販 | Amazon
話題を相手中心にすることで、相手が話しやすい環境を作ることができます。
次に、「感情をきく」の部分です。
これは、「事実」よりも「感情」に焦点を当てるということです。
例えば、「何を食べたか」よりも「美味しかったか」「店の居心地がよかったか」などを中心にした方が、より会話が楽しくなります。逆に、あまりに事実ばかり聞いてしまうと、面接のようになってしまい、相手が疲れる可能性があります。
②役回りの転換をする
役回りとは、「聞き役」「回し役」「話し役」の3役です。
これは、『雑談力の一流、二流、三流』(桐生 稔)に登場する考え方です。
三役こなす…「聞く人」「回す人」「話す人」
(出典)雑談の一流、二流、三流 (アスカビジネス) | 桐生 稔 |本 | 通販 | Amazon
「聞くのが得意」という方、「いつもMCみたいに振る舞う」という方、「ずっと話していたい」という方、様々いることと思います。ただし、理想形は、相手や状況によって役割が変われることではないでしょうか。特に1対1の場合、個人的な感覚としては、話し役の時間が2~3割くらいが丁度いいのではないかと考えます。
③具体と抽象を意識する
具体と抽象を意識することで、話題が思いつきやすくなります。
「具体と抽象」と「話題に困らない」の関係は、第3章で説明します。
(※因みに、この考え方は下記のYouTube動画を参考としています。ただし、2021.3.31.現在、非公開となっており視聴できません。)
(参照)YouTube
ここで、「具体」「抽象」について簡単に説明します。
まず、それぞれの辞書的な意味はどうなっているでしょうか。
具体…物事が、直接に知覚され認識されうる形や内容を備えていること
(出典)デジタル大辞泉
抽象…事物または表象からある要素・側面・性質をぬきだして把握すること
…いや分からないよ、という方。僕もこの説明では分からないです。
簡単に言うと、たくさんの「具体」から、共通した要素を抜き出したものが「抽象」です。
ここで、以下の例を参照ください。

・「たくさんの具体」…犬、猫、魚
・「共通した要素」…動物
犬、猫、魚の共通点が「動物」です。よって、犬、猫、魚を抽象化したものが「動物」になります。
また、「魚」を別の視点で見てみましょう。

・「たくさんの具体」…鮭、金魚、イワシ
・「共通した要素」…魚
鮭、金魚、イワシの共通点が「魚」です。よって、鮭、金魚、イワシを抽象化したものが「魚」になります。
ここまで読んでいただくと、冒頭で説明した「たくさんの『具体』から、共通した要素を抜き出したものが『抽象』」の意味が少し分かりやすくなるでしょうか。
2.理由:なぜ「雑談の3原則」が有効か
「雑談の3原則」が有効となる根拠は何でしょうか。
3つそれぞれについて、説明します。
①相手の関心事について、感情をきく →雑談が、相手の心地いい「内容」になる
②役回りの転換をする →雑談が、相手の心地いい「量」になる
③具体と抽象を意識する →雑談が、相手の心地いい「展開」になる
①はイメージしやすいのではないでしょうか。話し手は、自分の関心がある内容を話すときは楽しいはずです。
②は、主に「話す量」のことをいいます。あなたが聞き役のときは、雑談相手にメインで話してもらう。ただし、ずっと話しっぱなしだと雑談相手は疲れるし、あなたの話も聞きたい。そんなタイミングであなたがすっと自分の話を入れる。そういったバランス感のことを指します。
③は、前章で説明の通り「話題に困らないから」です。これは具体例を見て頂く方が早いので、第3章に説明を譲ります。
3.具体例:「雑談の3原則」を使ってみる
例えば、あなたが上司のAさんと雑談するとします。
まずは、「①相手の関心事について、感情をきく」です。
ここでは、Aさんの関心事=趣味を聞き出すこととします。ひとまず、Aさんの趣味を「旅行」と仮定しましょう。
次に焦点を絞るのは「感情」です。
つまり、1番楽しかったのは?や、どんなトラブルがあった?などです。行程を順々に聞いてしまうと「事実」の確認となり、話が広がりにくいです。
次に、Aさんが旅行のあれこれをたくさん話した後。「②役回りの転換」をします。つまり、一時的にあなたが話し役になります。
あなたが昔の旅行で楽しかった経験、失敗した経験などの話を挟みます。ここの時間は長くなりすぎないのがよいでしょう。
最後に、旅行の話が尽きてきたとき。ここで「③具体と抽象を意識する」の出番です。
「旅行」を具体化すると何が出てくるでしょう。例えば、旅先の料理や、宿泊先のホテルが挙げられます。ここで「旅先の料理」を選択します。すると「食事」関連で、話題が「食べ物の好み」へ移行していきます。また、「旅行」を抽象化して「他の趣味」を話題にしても良いでしょう。この「具体と抽象」の考え方によって、スムーズに話題転換を図ることができます。
4.まとめ
今回の記事では、「雑談が苦手」を克服することをテーマとしました。まとめると、
・「雑談の3原則」を使う
①相手の関心事について、感情をきく
②役回りの転換をする
③具体と抽象を意識する
・参考
(1)人を動かす 文庫版 | D・カーネギー, 山口 博 |本 | 通販 | Amazon
(2)雑談の一流、二流、三流 (アスカビジネス) | 桐生 稔 |本 | 通販 | Amazon
(3)YouTube ←2021.3.31.現在 視聴不可
今回の記事が、あなたの人間関係の形成の一助となることを願います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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